東大卒プロ家庭教師BP(山形県山形市の学習塾スゴラボ)のブログ

勉強法・赤本・教材マニアである東京大学卒のプロ家庭教師・塾講師BPのブログです。山形東高から東京大学工学部計数工学科卒業。現在学習塾スゴラボ(山形県山形市緑町)を運営しつつ個別指導塾CASTDICEにも参画しています。

二次試験直前!あと10日間で奇跡を起こすために「ブラック受験生」になろう!

国公立大学二次試験直前!あと10日間で奇跡を起こすためにできること

こんにちは、学習塾スゴラボのBPです。 国公立大学の二次試験(前期)まであと10日となりました。この数年間の努力の総決算の時期を迎えることになります。もう準備は万端で、あとは本番で実力通りに解くだけ、という受験生もいるでしょうが、多くの方は「試験日までにもう一伸び欲しい」と思っているのではないでしょうか。あるいは、なかなか順調に勉強が進まず「奇跡が起こらないと合格は厳しいかも・・・」という方もいるかもしれません。普通にやっても合格する可能性が非常に低いならば、残り期間諦めてしまったり、正攻法のままで戦ったりしていては、敗色濃厚な状況は変わりません。それよりは、この僅かな期間だけ徹底的に尖った勉強をする方が、志望校合格に近づけるのではないでしょうか。たとえ1%や2%であっても、志望校合格の可能性が上がるなら試す価値は十分にあると私は考えます。

このような「奇跡を起こそう」という受験生にとって、この10日間は残された最後のチャンスです。この記事では、追い込まれた受験生がこの10日間で奇跡を起こすためにやるべきことをお伝えします。

学習塾スゴラボでは、原則としてギャンブル的・裏ワザ的な勉強法をお勧めしてはおりません。正攻法で盤石の準備をした上で受験を迎えるべきだと信じその前提で指導しております。今回の記事は窮地に陥った受験生が奇跡を起こすための最後の手段としてご紹介しております。勉強が順調に進んでいる受験生は絶対に真似しないでください。

直前期の10日間で奇跡を起こす「ブラック受験生」の勉強法

今回のような短期間限定でギャンブル的な勉強をする受験生を、ここでは「ブラック受験生」と呼ぶことにします。ブラック企業で行われている過酷な労働のように、自分に過剰な負荷を掛けながら勉強を行う受験生です。一か八かの勝負に出ざるを得ない状況に追い込まれているならば、そのような勉強しか選択肢がないかもしれませんし、短期間であればそれに耐えることができるかもしれません。時には爆発的な効果を生むこともありえます。その勉強法についてお話します。

「すべてを出し切る!」と決意する

まず、志望校合格を果たすために、あなたのすべてを出し切ると腹をくくってください。中途半端な気持ちでは走り切れません。もう覚悟を決めてください。この10日間修行僧のような厳しい日々が続きます。時間も体力も精神力もすべてを使い尽くします。例外はありません。一切の無駄を排除して勉強に没頭してください。かなりキツいですが、余力を残して「もっと頑張れば良かった」などと後悔するよりずっとマシですよね。

何が何でも勉強時間確保!

奇跡的な逆転を狙う受験生には「本番前だから勉強量を控えて体調を整えよう」なんて贅沢なことを考える余裕は全くありません。追い込まれて緊張感が高まっている状況ではドーパミンが出て、短期間ならば多少の疲労や眠気は抑え込むことができます。大逆転の実現のために、限界まで勉強時間を確保しましょう。今まで長時間勉強できなかった人も、奇跡を目指すなら、この10日間は1日15時間以上できますよね?学校の講習等の制約がある場合も、10時間や12時間はできるはずです。ここで勉強時間が確保できなければ奇跡は絶対に起こりません!

邪念をなくそう、悩んでいる1分間で落ちるよ!

この期間、不安になったり迷ったり悩んだりする時間的余裕は一切ありません。すべての感情を押し殺してください。邪念に惑わされる1分間が合否を分けてしまう恐れもありますから、とにかく勉強以外のことは考えないようにしてください。「合格できるかな?」なんて考えちゃダメです。そう「あきらめたらそこで試合終了」です。この、スラムダンク安西先生の名言は、今のあなたのためにあると言っても過言ではありません!

毎日1年分の過去問に取り組む

10日間でできる事は限られていますが、その期間に最善の対策をやり切りましょう。もうやるしかありません。毎日1年分の過去問に取り組んでください。解き切るまでの知識や時間がない場合は、とにかく解答解説全てに目を通して必要な解法や知識レベルを確認してください。残り10日なら10年分、1週間なら7年分、とにかく1日1年と決めてひたすら進めましょう。効果が感じられなかったとしても構いませんので、とにかく、10年分を頭に染み込ませてください。1年分や2年分ではなく、10年分を短期間に頭に入れることにより、受験校の入試の精緻なイメージができあがります。本来は、このイメージが出来上がってから、穴がないように同レベル帯の問題をたくさん解いて、万全の対応力を養うのですが、今はそんな余裕はありません。

  • 10年分を解き作り上げた全体像のイメージ
  • 10年分の問題に出てきた解法・知識
  • 今までの数年間の勉強で身につけたこと

だけを武器に、10日後の試験を戦うのです。

 

具体的な取り組み方について記事を追加しましたのでこちらもご参照ください!

 

sugolabo.hateblo.jp

 

本来は、短期間の集中学習ならば、過去問を徹底的に分析してヤマを張って特定分野に集中して勉強したいところですが、分析に慣れていない人がこの時期に試行錯誤で行うのはリスクが高すぎます。的確な分析ができるアドバイザーがいればその指示に従ってください。それができなければとにかく10年分の過去問をやり切りましょう。

 

このペース配分は、受験科目が3つから4つ程度の場合を想定しています。そうではなく、受験科目が1-2科目だけであれば、1日に複数年分解くことができますし、逆に東大のように5科目ある場合には、1日1年分はちょっときついでしょう。その場合は調整してください。

「ブラック受験生」のメリットとデメリット

ここで、ブラック受験生のメリットとデメリットについて考えてみます。

「ブラック受験生」のメリット

  • 条件が揃えば爆発的な効果を発揮し、奇跡の逆転合格を果たすことができる
  • 「1週間や10日でこれだけできる」という自信がつく
  • 失敗しても「自分はブラック耐性が無いこと」を知ることができる
  • たとえ不合格だったときにも「できることはすべてやった」と納得できる

「ブラック受験生」のデメリット

  • 過剰な負荷をかけるので心身に不調をきたしやすい
  • 正攻法の勉強法を軽視するようになってしまう恐れがある
  • 「土壇場にならないと全力を出せない」悪いクセが付く恐れがある

直前は過去問よりも予想問題や他大学の問題の方が良い?

さて、ここからは「ブラック受験生」とは離れて一般論です。「過去問と全く同じ知識は出ないから、少しでも出る可能性の高い予想問題や似た傾向の他大学の問題を解くべき」と思う方もいらっしゃるでしょう。この点については絶対的な正解があるわけではなく、ご自分のスタンスによって決めれば良いと思います。迷いは命取りなので、疑いなく信じられる選択肢を選んでひたすらそれを実行すべきです。

BPは過去問第一主義

ちなみにBPとしては、予想問題よりも過去問を優先すべきと考えます。確かに、問われている知識がそのまま本番で出てくることを期待するのであれば、予想問題の方が効果が高いように感じます。ですが、新しい予想問題を10回分解いた程度では、その知識がそのまま本番で使える確率はかなり低いです。一方で、過去問で出会った知識や解法がまた問われないとも限りません。その点でそれほど大きな差はないのであれば、実際に過去の入試で使われた問題を用いて、その大学の受験の空気感を体に染み込ませる方が得策だと私は考えます。いかに精巧に作り込まれた予想問題であっても、本番を100%再現できるものではありません。そのため、直前期であれば、過去問に帰るべきというのが私の主張です。

受験勉強は過去問に始まり過去問に終わる

思えば、受験勉強は過去問に始まり過去問に終わるといっても過言ではありません。最初に過去問に触れて、本番のレベル・傾向を知るのが受験勉強の第一歩でした。そして今のような最終局面においては過去問に立ち返り、そのレベルや傾向そして空気感を本番直前にもう一度体に染み渡らせるのです。受験勉強を始めた頃の自分とは明らかに違う自分になっているので、当時とは見え方が全く違うはずです。自分の成長も過去問を通して感じ取ることができるのではないでしょうか?

過去問をやり尽くしたなら予想問題も効果的

1点例外があります。もう過去問を何度もやり尽くし、十分に復習しており、新しい問題に触れる練習もしておきたいということであれば、予想問題も有効です。初めて解く問題にチャレンジする感覚も大事ですからね。ただ、それだけやり込んだ方でも、やはり受験勉強の最後の仕上げに、最新5年分の過去問に再度目を通すのはかなり重要です。

最後まで走り切ろう!

今まで何ヶ月も何年も頑張って走り続けてきた方に、軽々しく「ラストスパート」と声をかけるのは正直心苦しく感じます。しかし、直前の心理的レバレッジが働くこともあり、この10日間でできる事は、通常の1ヵ月分以上に相当します。最後の最後まで、全力で走り切って、受験勉強を悔いなく終えてください!万が一来年もチャレンジすることになったとしても、この10日間で得たものはかけがえのない財産となるはずです。学習塾スゴラボはすべての受験生を心から応援しています!