東大卒プロ家庭教師BP(山形県山形市の学習塾スゴラボ)のブログ

勉強法・赤本・教材マニアである東京大学卒のプロ家庭教師・塾講師BPのブログです。山形東高から東京大学工学部計数工学科卒業。現在学習塾スゴラボ(山形県山形市緑町)を運営しつつ個別指導塾CASTDICEにも参画しています。

一年間浪人するか?それとも併願校に進学するべきか?

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こんにちは。

山形市薬師町で「スゴラボ」という塾&自習室&予備校のようなものをやっている、山形東高卒・東大卒のBPです。

国公立大学前期試験の合格発表が一通り終わりました。

そんな中、「第一志望の国立大学に残念ながら届かず、併願で受験した私立大学には合格しており、併願校に進学するか浪人してもう一年受験勉強するかどうかを迷っている」という生徒さんからご相談がありました。

この件に関する私の考え方を今回はお話します。

一年間浪人するか?それとも併願校に進学するべきか?

併願校に合格したのは素晴らしい成果

まずは、併願校に合格おめでとうございます!

第一志望校に不合格だったことでご自分にとっては納得のいかない結果かもしれませんが、この段階で「併願校に進学する」という選択肢をもつことができたのは、この一年間の勉強の成果です。

(最高の結果ではなく部分的であるにせよ)あなたの努力が実ったことに自信をもっていただきたいとBPは考えます。

BPの基本スタンス

詳細の状況を伺わないと具体的なアドバイスはできませんが、BPは基本的に「併願校に合格しているならば、そこに行くべき」という考え方です。(あくまで「基本的に」です。状況によっては浪人を勧めることももちろんございます。)

以下にその理由を説明します。

併願校に進学するべき理由

どんなに努力しても100%合格するわけではない

まず第一に、何年間受験勉強を続けたとしても、志望校に合格する確率が100%になるわけではないという点を頭に入れておくべきです。

もちろん一年間頑張れば知識は増えて得点力は上がるでしょうが、受験は水ものですから、来年の難易度・出題分野・他の受験生の動向・当日の体調などの不確定要素が多く、どれだけやっても確実に合格すると断言することはできないと言わざるを得ません。

併願校を蹴ることのリスク

さらに、受験は、実力が結果に100%反映されるものではありません。今年合格した併願校に、来年また合格できるどうか、誰にも分かりません。

極端な話ですが、来年の受験シーズンに体調を崩してしまって、選択肢が全く残らない可能性だってある(=その時点で浪人決定となる)のです。

そのリスクと、来年の勝算を天秤にかけて、十分に検討する必要があります。

経済的な側面

1年間の受験勉強には大金がかかります。

教材を購入したり予備校・塾の学費といった目に見える出費以外に、一年間の収益機会の損失ということも考慮しなければなりません。

これはざっくり言えば、退職まで働く期間が一年間短くなりますので「生涯獲得収入が一年分減る」ということです。もう一年チャレンジすることがそのコストに見合うかも冷静に判断しましょう。

決定権限があるのは生徒ではなく保護者の方(=スポンサー)です

コストやリスクを上回る勝算があったとしても、もう一年チャレンジするかどうか、最終的に決定するのは生徒ではなく保護者の方です。

合格した併願校についても無料で受験したわけではありませんし、入学金等を支払っている場合も多いでしょう。

そこにかけたコストを無に帰するという判断はお金を出してくれるスポンサーである保護者の方にしかできません。

もしどうしても浪人したいなら

もしもう一年チャレンジしたいなら、そのメリットと達成する自信を、保護者の方に誠心誠意プレゼンし、納得してもらわなければなりません。

「自信はあまり無い」という態度では説得なんてできっこありませんよね。

「絶対に一年後に目標を達成する」という強い決意と勝算がなければ、浪人にはチャレンジすべきではありません。

目標があるならば、早く次のステージに進むべき

幼い頃から夢見てきた特定の大学で学ぶことに憧れを抱く気持ちは私もよく分かります。

しかし、第一志望の大学に入学することが、あなたの最終目標なのでしょうか?

それはそれで否定はしませんが、多くの方の目標は質の高い環境で学問を修めることではないでしょうか?

それならば、私は一日も早く本物の学問に触れて研鑽を積んで欲しい、と考えます。

大学受験のために学んだことは、学問ではありません。

あなたは受験勉強を通して、知識の吸収の仕方や記憶方法を磨き抜き、それと同時に試験で自分をアピールするトレーニングをしてきました。

それが十分に身に付いたからこそ、併願校に合格することができたのです。

今回たまたま第一志望に合格できなかったかもしれませんが、本物の学問を修める準備はもう十分にできています。

ですから、もう一年受験勉強という基礎トレーニングを重ねるよりも、今すぐ学問の大海原に漕ぎ出して欲しいと私は思います。

途中で方針を変えたっていい

私は東京大学で、普通の大学生とは少し違う、いろいろな方と出会いました。

  • 一度社会人になってから、東大に入学した同級生
  • 工学部に進学(東大は2年次後半から専門課程に進むことを進学といいます)した後に、理科三類を受け直した後輩
  • 東大を卒業してから、千葉大学医学部に編入したサークル仲間
  • 東大の大学院を出てから、自治医科大学に入学した大親友

彼らは皆、自分が一度選んだ道の途中で方針を転換して新しい道を進み出した、私が心から尊敬する人達です。

併願校に進学した後、どうしても第一志望の大学のことが忘れられなかったら、その時点で悩み抜いたら良いんです。

Never Too Late!

いくつになったって、何かを始めるのに遅すぎることはありません。

仮面浪人という手段もあります。

卒業してから再度チャレンジしたって良いんです。

志望大学の大学院に進んでリベンジするという方法もあります。

勇気を出して前に進みましょう!

学習塾スゴラボは、いつでもあなたのチャレンジを応援しています!

最後まであなたと一緒に悩み、一緒に考え、一緒に頑張ります。

悩んだときにはいつでもBPに相談してくださいね!

(旧ブログ『東大卒山形プロ家庭教師「BP」のブログ』より、加筆・修正の上2019/8/7に移行)