東大卒プロ家庭教師BP(山形県山形市の学習塾スゴラボ)のブログ

勉強法・赤本・教材マニアである東京大学卒のプロ家庭教師・塾講師BPのブログです。山形東高から東京大学工学部計数工学科卒業。現在学習塾スゴラボ(山形県山形市緑町)を運営しつつ個別指導塾CASTDICEにも参画しています。

BPの共通テスト受験記(2024年版その2:2日目理系科目)

BPの共通テスト受験記(2024年版その2:2日目理系科目)


皆様こんばんは。学習塾スゴラボ代表のBPです。

先日に引き続き、共通テスト2日目(理系科目)について、現地で受験したBPの感想をお伝えします。

共通テスト2日目の感想

2日目の午前、文系の方は理科基礎2科目を朝一で受ける方がほとんどかと思います。1日目の地歴公民(1科目目は文系のみ受験)と2日目の理科基礎と、共通テストは文系の方が理系と比べて2日間とも朝が早いので、それに合わせた生活リズムを直前期は作っておく必要がありますね。(来年、新形式の共通テストがどんな時間割になるか分かりませんが。)逆に理系の方は、朝が遅めな分、2日目の終わりは文系よりだいぶ遅くなってしまいますね。

数学1A

私は(受験生の頃から)確率を得意としており、当時のセンター試験も東大の入試も最初に確率の問題から解くようにしておりました。今回も数A分野の確率から始め、整数して数1分野へと進みました。確率は比較的解きやすい問題であり、整数もn進法に慣れている人であればそれほど難しい問題ではなかったように思います。ただn進法で表される時計という概念がすぐに把握できないようであれば、図形の問題に逃げた方が得点が取りやすい構成だったと思います。全体を通して、昨年と比較するとやや易化したと感じます。

数学2B

数学1Aと同様に、数B分野から解こうかと直前まで思っていました。しかし、私にとって確率分野ほど短時間で解ける分野ではない上に、数学1Aよりも時間がタイトで時間配分にミスが許されないので、オーソドックスに頭から順番に解きました。各大問とも難問と言えるものはありませんでしたが、私はベクトルの最後で時間が足りず力尽きました。1Aと同じくこちらも昨年よりは易化したと感じます。

物理

理科については昨年ほどではないにせよ、時間的にも難易度的にも物理の方が化学より負担が小さいと私は予測していました。そのため、物理→化学の順に解きました。ご存知の方も多いと思いますが、理科の1科目の時間に2科目目の問題を読むことはルール違反ではありません。ですから解きやすく時間貯金のしやすい方を先に解くことで理科全体の得点を最大化する、というアプローチが可能になります。今回も私にとっては解きやすい問題が多かったので、物理を解き終えて15分ほど時間を余らせることができました。比較的簡単だった昨年と同じ程度の難易度に感じます。

化学

一方の化学は、少し考え込んでしまう問題が多く、さらに計算ミスで数字が合わないことがあり、時間を浪費してしまいました。教科書には載っておらず思考力を要する最後の大問については、なんとか解き切ることができましたが、全問を解き終えて残り時間は1分未満であり、見直しに時間をかけることができませんでした。全体としてみると、昨年よりはやや易化したか同程度のように思います。

2日間を通した感想

それでは今回BPが共通テストを2日間受験してみて、得られた感想や教訓を述べていきます。

共通テスト全体としてみるとやや易化か

受験者がもっと多く最重要科目ともいえる英語Rの難化で、試験場の雰囲気としてはやや難化したぞという印象だったのですが、冷静に振り返ってみるとやや易化した科目が多く、全体としては昨年と同程度からやや易化といえるのではないでしょうか。

長時間頭を働かせ続けるにはトレーニングが必要

共通テストは試験時間が2日間合計で500分という長丁場です。極度の集中状態を長時間続けるのは普段から負荷をかけたトレーニングをしていないとスタミナ切れになってしまいなかなか厳しいです。これは私の個人的な事情によるものなのですが、受験生と比較してそのトレーニングが絶対的に不足していることをとにかく痛感しました。来年に向けてトレーニングを重ねたいと思います。

とにかくスピードを上げることが必須

今回の共通テストの英語リーディングでは、問題冊子が40ページ、合計ワード数が約6300語と、史上最多の分量でした。さらに大問5のようにじっくりと読み込むことが必要な問題も出ています。それを考えると、このテストで高得点を取るには暴力的とも言えるような速読力を身につける必要があります。

数学に関しても、最難だった一昨年と比べるとだいぶ解きやすくなっているものの、高得点を叩き出すにはやはり解答スピードをを高める必要があります。基本的な計算の速度はもちろんですし、解法を思いつく発想スピードも高めなければなりません。

国語もスピード重視の傾向がありますし、その他の科目も速く解いて時間的余裕を持って進めて見直しにも時間をかけることが高得点に繋がります。つまり共通テスト全体として、徹底的にスピードを意識したトレーニングが必要なのです。

本番を意識した練習が必要

試験本番で平常心を失って焦ってしまい実力を出し切れないという生徒が毎年います。本番で焦らないためには、普段の練習の時から本番と似た環境で本番を意識して行うことが大事だと感じます。

例えば、練習のときにも試験本番と同じスケジュールで、同じ筆記用具を用いて、同じ時計を置き、同じ食事を食べる、ということです。(そういえば、私は受験生時代、模試でも本番でも、同じパン・ドリンクを持参し、移動時にずっと同じ音楽を聞いていました。)

「練習は試合のように、試合は練習のように」という言葉がありますが、受験においてもそれは非常に当てはまると言えるのではないでしょうか。

共通テスト対策を一刻も早く開始するべき

私の受験生時代は、特に難関大学を目指す場合、二次試験対策が受験勉強の中心でした。「センター試験の対策は秋から(あるいは年末から)で間に合う。二次試験対策がそれがそのままセンター試験対策になる。」という風潮がありました。

しかし共通テストになってからは、そんな考え方は全く通用しません。二次試験比率の低い(つまり共通テスト比率の高い)大学の場合は、共通テストそのものが合否に直結しますし、二次試験比率の高い難関大学を受験する場合も、共通テストを軽視することはできません。例えば、二次試験比率が8割という極端に二次試験重視である東京大学でも、今回(2024年1月実施)の理科一類の足切りが705点と高得点が予想されています。(河合塾発表)難関大学や医学部を目指す受験生は、共通テストで少しでも失敗すると、その時点で2次試験への挑戦権が剥奪されてしまうのです。

そうならないためにも、できれば高校1・2年生のうちから、1日も早く共通テスト対策を始めることが、国公立大学を目指している全ての受験生にとって超重要なのです。 しかし、高校や塾などの教育現場では今でも「〇〇(科目名)は秋からで良い」「二次試験対策が一段落ついてから共通テスト対策を始めるべき」とおっしゃる方もいるようです。ただ、これまでセンター試験と共通テストを合計5回試験場で受験し、長年多くの受験生に指導しているBPとしては、共通テスト対策の重要度の高さを肌で感じております。

これをご覧の高校1・2年生の方は今すぐに共通テストを意識した勉強を始めましょう!何から始めるべきか迷った場合はスゴラボ無料相談にお越しください。残された時間と現段階の実力に合わせて、最適の進め方をご提案します。